主食の米が高騰し、國政選挙で與黨の得票に影響しそうだ。あわてて備蓄米を取り崩して米の価格を半分にしようと試みたが……。日本ではない。フィリピンの話だ。それでもマルコス政権は2025年5月の選挙で負けた。日本の政治に教訓はあるか。
2025年5月15日、マニラ首都圏と近郊にある32の政府公認店で、1キログラム20ペソ(52円)の米が売り出された。ボンボン?マルコス大統(tǒng)領は「私の任期が終わるまでこの価格で販売を続けたい」と意気込みを語った。

由于米價上漲,可能會影響國政選舉中執(zhí)政黨的得票率。為此,他們試圖動用儲備米將米價減半。不過,這不是在日本發(fā)生的,而是在菲律賓。然而,即便如此,馬科斯政權在2025年5月的選舉中還是失敗了。這對日本政治有什么啟示嗎?
2025年5月15日,在馬尼拉首都圈及周邊的32家政府認證店鋪中,1公斤20比索(約合52日元)的米開始銷售??偨y(tǒng)小馬科斯表示,他希望在自己的任期結束之前能夠保持這個價格。

フィリピン農(nóng)業(yè)省の価格監(jiān)視調(diào)査によると、4月21?24日のマニラ首都圏の市場における標準米の価格は、1キログラム39.99ペソから58.17ペソだった。つまり政府公認店の販売価格は市場の半値から3分の1ということになる。
1キログラム20ペソだから5キログラムで100ペソ≒260円。日本で放出される備蓄米5キログラム約2000円の約8分の1だから隨分安いと感じるかもしれないが、1人當たりの名目GDPは日本が3萬3960ドルに対して4350ドル(2025年、IMF推計)。こちらも約8分の1なので負擔感は似たようなものだろう。
一方、フィリピン人の米の年間消費量は1人當たり約150キログラムと日本人の約3倍だ。ごはんのお代わりし放題の店が人気を集め、ハンバーガ―店やピザ店でもご飯との組み合わせが定番である。まさしく主食であり、米なしでは暮らせない人々なのだ。
令和の米騒動以來、日本でも米への関心が急激に高まっているものの、フィリピン人の米に対する切実な思い入れは、はるかに上を行く。

根據(jù)菲律賓農(nóng)業(yè)部的價格監(jiān)測調(diào)查,4月21日至24日,馬尼拉大都會市場上的標準米價格為每公斤39.99比索至58.17比索。這意味著政府授權店的售價僅為市場價的一半到三分之一。
每公斤20比索,5公斤就是100比索,約合260日元。相比之下,日本出售的儲備米5公斤約2000日元,因此看起來菲律賓的米非常便宜。然而,按人均名義GDP計算,日本為33960美元,而菲律賓為4350美元(2025年IMF估算)。這兩者大致相差八倍,因此對米價的負擔感實際上差不多。
另一方面,菲律賓人每年的人均大米消費量約為150公斤,是日本人的三倍。無限續(xù)碗的餐廳備受歡迎,漢堡店和披薩店也常提供米飯搭配。米飯確實是他們的主食,沒有米飯幾乎無法生活。
自從平成時期的米荒以來,盡管在日本,對米的關注度也急劇上升,但菲律賓人對米飯的迫切依賴更為顯著。

マルコス氏は2022年の大統(tǒng)領選で、前任のロドリゴ?ドゥテルテ前大統(tǒng)領の娘のサラ?ドゥテルテ副大統(tǒng)領とタッグを組み圧勝したが、選挙中は「UNITY(団結)」など抽象的なスローガンを掲げるだけで政策がはっきりしないと批判された。唯一ともいえる具體的な公約は「米の価格を1キログラム20ペソにする」だった。
ところが就任後、米の価格は40~60ペソ超で推移し、「公約違反」となじられ続けていた。各種世論調(diào)査でマルコス氏の支持率は大統(tǒng)領就任以來、つねにドゥテルテ前大統(tǒng)領を下まわっていた。マルコス氏の業(yè)績に対する不満の理由の最上位には物価高が挙げられていた。その象徴が米価格だった。

在2022年總統(tǒng)選舉中,馬科斯與前總統(tǒng)羅德里戈·杜特爾特的女兒、副總統(tǒng)薩拉·杜特爾特聯(lián)手,以壓倒性優(yōu)勢獲勝。然而,選舉期間,他因僅僅提出“團結”等抽象口號而受到批評,政策模糊不清。他唯一可以稱之為具體的承諾是將大米價格降至每公斤20比索。
但上任后,大米價格維持在40到60比索以上,被指責為“違背承諾”。各類民意調(diào)查顯示,馬科斯自就任總統(tǒng)以來,支持率一直低于前總統(tǒng)杜特爾特。對馬科斯表現(xiàn)不滿的首要原因是物價上漲,其中大米價格成為最具象征性的例子。

他方、日本政府は通常、年間需要の約2カ月分にあたる100萬トンをめどに備蓄している。だが「米は買ったことがない」発言で辭任した江藤拓農(nóng)林水産相時代に放出を始め、交代した小泉進次郎農(nóng)水相が「2000円」をぶち上げたときには、在庫は約60萬トンに減っていた。
隨意契約分がスーパーや小売店の店頭に並び始めているが、販売待ちの長い行列ができ、ネット販売はすぐ売り切れる狀況が続いている。小泉氏は「備蓄米を無制限に出す」と繰り返し、約10萬トンを殘してすべて放出する方針を示している。備蓄米は果たして希望する國民に行き渡るのか。

日本政府通常會儲備約100萬噸大米,相當于全國約兩個月的需求量。然而,在江藤拓擔任農(nóng)林水產(chǎn)大臣期間,由于其表示“從未購買過米”而辭去了職務,開始釋放儲備。其繼任者小泉進次郎在提出“2000日元”目標時,庫存已減少到約60萬噸。
雖然通過隨意合同采購的大米已經(jīng)開始出現(xiàn)在超市和零售店的貨架上,但消費者排起了長隊等待購買,網(wǎng)絡銷售也很快就被搶購一空。小泉先生反復表示將“無限制地釋放儲備米”,計劃保留約10萬噸后,全部放出。這些儲備米能否分發(fā)到有需求的國民手中,仍是一個問題。

日本政府は2000円米が呼び水となって他の銘柄米などの価格も下がることを期待しているが、放出が終わるまでに市場価格が沈靜化するか、あるいは量的限界を見據(jù)える業(yè)者が一般米の値段を下げないか、現(xiàn)狀ではまだ見通せない。
フィリピンで20ペソ米の販売が選挙に間に合ったとしても、選挙結果への影響は限定的だった可能性が高い。全國民に恩恵が行き渡るほどの量を店頭に並べることはできず、米価格全般への波及は限定的とみられたからだ。実際に日本以上に放出量が少ないこともあり、政府公認店以外で目立った価格下落効果は出ていない。
フィリピン政府は今後も備蓄米の放出を続ける意向だが、量の制約のほかにも、持続可能性に疑問が投げかけられている。
備蓄米は政府が1キログラム24ペソで農(nóng)家から買い取り、精米した米を1キログラム45ペソで販売してようやく損益分岐點になるため、20ペソ米の販売で1キログラム當たり25ペソの逆ザヤが発生する。これを政府と自治體で負擔するが、負擔に尻込みして多くの自治體は手を挙げていない。
日本の農(nóng)水省は5月26日、60キログラム當たり1萬1556円で大型小売店などに売り渡す隨意契約を結んだ。2024年3月の調(diào)達価格は1萬2829円なので、やはり逆ザヤである。

日本政府希望,通過2000日元的大米帶動其他品種大米價格的下降。然而,目前尚不清楚在儲備大米放出結束前,市場價格能否穩(wěn)定下來,或者商家會因為量的限制而不降低普通大米的價格。
在菲律賓,即使20比索的大米能趕在選舉前上市,對選舉結果的影響也可能有限。因為無法在全國范圍內(nèi)提供足夠的量,米價整體影響較小。實際上,由于菲律賓的放出量比日本更少,除了政府認可的商店外,大米價格并沒有顯著下降。
菲律賓政府計劃繼續(xù)放出儲備大米,但除了量的限制,持續(xù)性也受到質疑。儲備大米是政府以每公斤24比索從農(nóng)民手中收購,然后以每公斤45比索售出才能達到盈虧平衡,因此20比索的售價會導致每公斤25比索的虧損。這部分虧損由政府和地方政府承擔,但許多地方政府因為不愿負擔而沒有參與。
日本的農(nóng)林水產(chǎn)省在5月26日以每60公斤1萬1556日元的價格與大型零售商簽訂了合同。而2024年3月的采購價格為1萬2829日元,這同樣是虧損的。

加えて日比ともに備蓄米の品質に首をかしげる人たちがいる。マルコス大統(tǒng)領の敵方となったサラ?ドゥテルテ副大統(tǒng)領は20ペソ米について「低品質で、人間用よりも家畜の餌に向いている」と批判した。
「あと1年たったら動物の餌になる」と備蓄米放出を揶揄した國民民主黨の玉木雄一郎代表の発言と瓜二つだ。品質に問題はないと火消しに走る両政府の姿勢も似通う。
備蓄米を放出する両國は、地震や臺風、火山噴火などが多発する災害大國である。緊急の事態(tài)への備えをどう回復するか、共通の課題となる。

此外,菲律賓和日本都有一些人對儲備大米的質量表示懷疑。菲律賓總統(tǒng)馬科斯的對手、副總統(tǒng)薩拉·杜特爾特批評20比索大米“質量低劣,更適合作為家畜飼料而非人吃的”。國民民主黨代表玉木雄一郎也諷刺地表示,“再過一年,這些大米就只能用作動物飼料”。兩國政府都急于滅火,聲稱大米質量沒有問題,這一態(tài)度也相似。菲律賓和日本都是地震、臺風、火山噴發(fā)等自然災害頻發(fā)的國家,如何恢復緊急儲備已成為一個共同的課題。